第 I 部 創薬と育薬
2.育薬 1)医薬品リスク管理計画(RMP)の位置付け
森和彦
1
1厚生労働省大臣官房審議官(医薬担当)
pp.237-241
発行日 2016年1月31日
Published Date 2016/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201613237
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医薬品リスク管理計画(RMP)は,新薬の臨床開発から市販後までの一貫した情報収集・分析・評価を計画的に進めるためのグランドデザインである。臨床開発段階で収集される有効性・安全性のデータには,質的・量的な限界がある。 このため,市販後に遭遇する未知の副作用リスク等に適切に対処し,最大限に効果を発揮して,患者がその恩恵を受けられるようにする必要がある。新薬の臨床開発段階で得られたデータに基づき市販後の検討課題を設定し,調査・試験の実施計画を立案し,得られたデータを定期的・継続的に評価する計画がRMPには記載される。作成されたRMPはPMDAのホームページに公表されているため,誰でも内容を確認できるようになっている。