特集1 日本版RMP(医薬品リスク管理計画)の展望
3.アカデミアの立場から 1)RMPにおけるPVPについて
久保田潔
1
1東京大学大学院医学系研究科薬剤疫学講座・特任教授
pp.2573-2580
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201311075
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医薬品リスク管理計画(RMP)の医薬品安全性監視計画(PVP)では,本来,医薬品ごとに特定された重要な問題究明に最良のデザインが選択されるべきである。しかし,日本版RMPでは旧来型の「使用成績調査」が明確な根拠なしにPVPの方法として選択されることが想定されており,適切なデザイン選択の妨げになっている。本稿では,デザイン選択の際に本来考慮すべき留意点に触れ,また旧来型の「使用成績調査」(対照群のない薬剤登録コホート)の選択がどのような場合に許されるかについて触れる。また,日本でも利用可能になりつつあるデータベースの利用の推進と,PVPの結果の公開の必要性について言及した。