医薬ジャーナル論壇
在宅医療における“かかりつけ薬剤師”への期待−地域医療機関との連携構築が鍵−
前田健一郎
1
1本誌編集部
pp.2429-2431
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201611031
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厚生労働省の「患者のための薬局ビジョン」が,2015年10月に公表されて1年が経過した。同ビジョンでは,中長期的な視点からの薬局再編の道筋が示されたが,そこで強調されたのは,保険薬局の機能を「対物業務」から「対人業務」へと大きくシフトすることであった。一方,同ビジョンの指針を前提として,2016年度の調剤報酬改定では「かかりつけ薬剤師指導料」が新設され,かかりつけ薬剤師の各種業務に対し,報酬上での評価が導入された。これらの改革の中で,国が薬剤師に要請している重要な職務の一つこそ,在宅医療へのさらなる参画である。国が進める地域包括ケアシステムにおいて,薬剤師には在宅患者の薬物療法を適正化する責務が強く求められている。