連載 実務実習をより良くするために 19
医師・薬局経営者の視点で気づいたこと
狭間研至
1
1ファルメディコ株式会社・代表取締役社長
pp.1709-1712
発行日 2016年7月1日
Published Date 2016/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201607119
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近年,薬学部の実務実習について,提供側の苦労や思いとは裏腹に,学生側の反応が芳しくないケースも散見されるようになってきた。その理由としては,薬学生が今までの学部教育で学んできたことが実習で活かされる体験をしているケースが多くないことも考えられる。 薬学教育の成果にも大きく関わる実務実習をより良いものにするためには,現在の薬剤師の臨床現場での活動を,対物から対人へ,点から線へ,薬を飲む前から後へとシフトさせることが重要である。このことにより,薬学生のみならず,実習を受け入れる側の薬剤師も自らが学んできた知識が臨床現場でも不可欠なことを実感できる。実務実習をより良いものにすることは,現場を変えることにあると言えよう。