連載 医薬品情報(DI)室より 注目の新薬情報〈4〉
ハーボニー®配合錠
安達航平
1
,
大野能之
1
1東京大学医学部附属病院薬剤部
pp.1342-1343
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201605160
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◆ 製剤の特徴 「ハーボニー®配合錠」(レジパスビル/ソホスブビル配合錠)は,ジェノタイプ1型のC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の治療薬である。これまでC型肝炎の治療はインターフェロン(IFN)中心であったが,直接作用型抗ウイルス薬(direct-acting antivirals agents:DAAs)の開発が相次ぎ,近年ではDAAs併用療法に大きく変化している。2014年7月にわが国初のIFNを使用しない経口剤のみのダクラタスビル(DCV)・アスナプレビル(ASV)併用療法が承認されており,本剤は2015年7月に承認された第2の IFNフリーのC型肝炎治療薬である。本剤は核酸型NS5Bポリメラーゼ阻害剤のソホスブビル(SOF)とNS5A阻害剤であるレジパスビル(LDV)の配合剤であり,HCV RNA合成を直接阻害する。用法・用量は,SOF 400mgとLDV 90mgの固定用量配合剤を1日1回1錠,12週間経口投与である。