新連載 医薬品情報(DI)室より 注目の新薬情報〈1〉
コセンティクス®皮下注150mgシリンジ,同 皮下注用150mg
室高広
1
1長崎大学病院薬剤部薬品情報室
pp.736-737
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201602736
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◆ 製剤の特徴
「コセンティクス®皮下注150mgシリンジ,同 皮下注用150mg」(セクキヌマブ〔遺伝子組換え〕)は,既存治療で効果不十分な尋常性乾癬や関節症性乾癬の適応を持つ,ヒト型モノクローナル抗体製剤である。これまでに乾癬の重症例に対しては,抗TNF (腫瘍壊死因子)抗体製剤であるインフリキシマブやアダリムマブ,抗IL(インターロイキン)-12/23 抗体製剤であるウステキヌマブが承認されている。本剤はこれらとは異なり,乾癬発症において中心的な役割を果たすと考えられているIL-17Aの生物活性を選択的に中和する。IL-17Aのみを中和するため,抗TNF抗体に比べ,理論上,過度な免疫抑制をきたしにくい。このため,効果の高さと副作用発現頻度の低さが期待されている。