第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
肺癌治療薬
赤松弘朗
1
,
山本信之
2
1和歌山県立医科大学内科学第3講座
2和歌山県立医科大学内科学第3講座 教授
pp.374-378
発行日 2015年1月31日
Published Date 2015/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201513374
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非小細胞肺癌における有望な治療標的として上皮成長因子受容体(epidermal growth factor receptor:EGFR)遺伝子変異が2004年に発見され,その後もいくつかの新規遺伝子異常が相次いで発見されている。こうした状況を反映して現在,肺癌領域における新薬のほとんどを分子標的薬剤が占めるようになっている。2014年の新規承認薬としてはEGFR阻害剤であるアファチニブ,anaplastic lymphoma kinase(ALK)阻害剤であるアレクチニブの2剤があげられ,今後耐性例に対するEGFR阻害剤や,ALK阻害剤ceritinibの登場が控えている。本稿では,これらの薬剤に関する情報を簡潔に解説する。