第 II 部 注目の新薬
〔抗悪性腫瘍剤〕「オプジーボ®点滴静注20mg,同100mg」
北原信介
1
,
軒原浩
2
1国立がん研究センター中央病院呼吸器内科
2国立がん研究センター中央病院呼吸器内科 外来医長
pp.315-319
発行日 2015年1月31日
Published Date 2015/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201513315
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抗悪性腫瘍剤のニボルマブは,ヒトPD-1(programmed cell death-1)に対する完全ヒト型モノクローナル抗体である。PD-1と,そのリガンドであるPD-L1やPD-L2の結合を阻害して,がん抗原特異的なT細胞の増殖,活性化および細胞傷害活性の増強により,腫瘍増殖を抑制すると考えられている。世界に先駆け,本邦で2014年7月に根治切除不能な悪性黒色腫を効能・効果として承認された。重篤な副作用として,間質性肺疾患,肝機能障害・肝炎,甲状腺機能障害,Infusion reactionなどがある。現在,悪性黒色腫をはじめ,種々のがんに対して臨床試験が進行中である。