連載 薬剤師による処方設計(40)
中国労災病院におけるTDM を用いた薬物療法支援
松田翔平
1
,
前田頼伸
2
1独立行政法人 労働者健康福祉機構 中国労災病院薬剤部
2独立行政法人 労働者健康福祉機構 中国労災病院薬剤部 薬剤部長
pp.2837-2841
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201512139
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TDM(Therapeutic Drug Monitoring)は,投与薬剤の評価を行う際の有用なツールの一つである。ただ単に目標濃度域内にコントロールできているかを評価するだけではなく,患者の状態や訴え,薬の臨床効果等を把握した上で,薬剤の評価を行うことが重要である。 中国労災病院では全病棟に専任薬剤師が常駐し,ベッドサイドで患者の状態を把握した上で血中濃度測定の提案,結果を元にした処方設計の提案を行い,処方変更後の薬剤の再評価を行うことで薬物治療両方の支援に努めてきた。 本稿では,当院薬剤部でのTDM 実施の体制と,TDM を用いた薬物療法支援の実際の症例を紹介する。