新病院建築・34
燕労災病院—地域住民と密着した労災病院の計画
込山 俊二
1
1株式会社山下設計
pp.893-898
発行日 1980年10月1日
Published Date 1980/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207278
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燕市は,新潟県のほぼ中央にある商工業都市で,日本の洋食器製造地として,全国的に有名である.燕市の人口は約45,000人で,そのうち金属関係にたずさわる人が大半を占めている.そういう職業がらプレスなどによる切断事故,有機溶剤,粉塵等による職業病が多い.しかし,この町は全国有数の医療過疎地帯でもある.
そこに労災病院の計画が行われた.それは,地域住民の強い要求によるものであった.そのため「燕労災病院」の設計は,労災病院の本来の性格のほかに,地域住民と密着した病院となる計画が要求された.すなわち,労災病院でありながら,燕市におけるコミュニティ・ホスピタルの役割をも果たす計画が進められた.
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