特集 労災医療と公衆衛生
労災医療と労災病院
関 清
1
Kiyoshi SEKI
1
1東京労災病院
pp.81-84
発行日 1989年2月15日
Published Date 1989/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401207862
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■はじめに
労災病院は,国の政策により,国の資金を受け,労災医療を役割として作られ,これまで大きな成果を上げてきた.しかしその後,労災病院における労災患者の割合が激減し,その特色が薄れ,存在意義も減少してきた.そのため,さらに新たな役割を求め,現在それに向かって前進しているところである.
労働福祉事業団は,昭和62年1月,「労災病院が担うべき役割等に関する指針」という小冊子によって管轄下の38労災病院に,その担うべき新たな役割を明示した.この小冊子は,事業団の前理事長,藤縄正勝氏の提唱された哲学に基づき作られた原案を,各労災病院及び労災病院長会議における討議を経て,一部修正の上,作成されたものである.もちろん,筆者もその内容には賛成なので,本文の主題と関係ある部分については,この小冊子及び藤縄氏の数篇の論文を参考にして解説を行った.あらかじめお断りしておきたい.
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