特集 高齢者医療におけるサルコペニア・フレイル対策
7.カテキンとサルコペニア予防
金憲経
1
1東京都健康長寿医療センター研究所 自立促進と介護予防研究チーム・研究部長
pp.2141-2146
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201509097
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骨格筋量の減少に伴う筋力の衰え,あるいは歩行機能の低下と定義されるサルコペニアを効率良く予防するためには,多様な危険因子の中で,可変的要因を特定し,その改善に焦点を当てた包括的支援が有効である。可変要因として注目されるのは,骨格筋の不使用と栄養不良である。運動・栄養による複合介入効果を検証するために,地域在住サルコペニア高齢者128名をRCT(ランダム化比較試験)により運動,栄養,運動+栄養,教育の4群に分け,筋力強化と歩行機能の改善を目的とした包括的運動と,茶カテキン540mgを補充する指導を3カ月間実施した。その結果,サルコペニア予防には,「運動+カテキン補充」の複合介入がより効果的であることが強く示唆された。