特集1 医師主導臨床試験への提言 ~今,何が求められているのか~
4.臨床研究規制の背景と問題
小野俊介
1
1東京大学大学院薬学系研究科医薬品評価科学講座・准教授
pp.65-68
発行日 2015年1月1日
Published Date 2015/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201501065
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臨床研究に係る規制のあり方の議論が,議論のそもそものきっかけとなった不祥事とは別の方向に拡がってしまう背景と構造こそが,我々が今じっくりと熟議を重ねるべき本丸である。安上がりで実効性のある改善策を提案するという規制の基本に立ち返ろう。今後の臨床研究の規制を考えることは,現在の治験・臨床研究の規制の長所・短所を浮かび上がらせることでもある。規制の評価を生産者の観点ではなく,国民(患者)の観点で行うことの重要性も改めて正しく認識したい。