第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
パーキンソン病治療薬
松本英之
1
1日本赤十字社医療センター神経内科
pp.514-520
発行日 2014年1月31日
Published Date 2014/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201413514
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パーキンソン病治療薬では新たに,2013年2月にロチゴチン経皮吸収型製剤(ニュープロ®パッチ),2013年5月にアデノシンA2A受容体拮抗薬であるイストラデフィリン(ノウリアスト®錠)が発売された。前者は世界で唯一の経皮吸収型の非麦角系ドパミンアゴニスト(DA)製剤である。安定した血中濃度を24時間保つことができるという特徴を有する。後者は新規作用機序により,レボドパ含有製剤の治療合併症であるウェアリングオフ現象を有する患者に対し,運動症状の改善およびオフ時間の短縮が期待される。現在開発が進められている薬剤としては,レボドパ含有製剤,新規MAOB(モノアミン酸化酵素B)阻害剤,新規COMT(カテコール-O-メチル基転移酵素)阻害剤,抗ジスキネジア薬,アポモルヒネ舌下投与薬などがある。