特集 特集 miRNAの実力:診断から治療まで
6.miRNA検出装置の開発
一 木
1
1東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻・准教授
pp.2845-2850
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201412091
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血液等の体液中に存在するmicroRNA(miRNA)は,さまざまな疾患の医療に革新をもたらす有望な診断マーカー候補として注目され,近年,多くの知見が蓄積されてきている。miRNA診断の臨床応用に向けて,バイオマーカー開発とともに,より簡便かつ感度に優れた検出法の開発を併せて進めていくことが肝要である。
Micro-TAS(Micro-Total Analysis System)と称される技術は,分析装置のマイクロ化・集積化により,手間のかかる検査工程を自動化し,迅速化した小型診断装置の実現を可能にする。この技術を用いたmiRNA検査装置の開発が進められており,従来の手法では1~2日を要したがん診断の作業を1時間以内へと,大幅に短縮できる見通しが得られている。