特集 miRNAの実力:診断から治療まで
11.miRNA医薬開発に向けた日本と世界の動き
原田兼司
1
,
吉田哲郎
1
1協和発酵キリン株式会社 研究開発本部 研究機能ユニット創薬技術研究所
pp.2875-2879
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201412121
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欧米のベンチャー企業を中心にmicroRNA(miRNA)を用いた診断薬開発,miRNAを標的とした医薬品開発が行われ,miR-122アンチセンスやmiR-34リポソーム製剤等,初期臨床においてその安全性・有効性が確認されつつある医薬品候補も出ている。また2014年8月には,miRNA医薬品開発で先頭を切るSantaris社がRoche社に買収されたことから,製薬大手のmiRNA医薬品開発に対する注目度が一層高まったと思われる。一方,わが国においても産官学の大規模プロジェクトによる疾患バイオマーカー探索や,アカデミア発の新規miRNA阻害フォーマット創出により,日本発の知見・技術によるmiRNAの医療応用が期待される。