医薬ジャーナル論壇
薬学教育モデル・コアカリ改訂の目指すもの ―国際標準“8つ星薬剤師”輩出のために―
前田健一郎
1
1本誌編集部
pp.1307-1309
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201405023
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薬学教育モデル・コアカリキュラム(モデル・コアカリ)の改訂版が,2013年末,文部科学省の了承を経て,確定した。今回の改訂のポイントは2つある。まず,これまで別立てであった実務実習モデル・コアカリキュラムを統合したこと,そして,薬剤師の研究能力養成を,明確な教育目標として位置づけたことである。改訂版の対象は,6年制学部・学科の学士課程であり,4年制薬科学科については,今後,別途討議されることになった。つまり改訂の主眼は,薬学教育のうち,特に薬剤師養成の充実に置かれたのである。日本の薬学教育6年制は,2006年度からスタートし,既に多数の卒業生を世に送り出した。今回の改訂版に準じた教育は,2015年度の新入生から開始される。改訂版モデル・コアカリキュラムが,6年制教育をさらに活性化し,優れた医療人としての薬剤師を輩出する基盤になることが望まれる。