特集2 骨粗鬆症治療における疼痛対策の意義 ~QOL向上をめざして~
6.骨粗鬆症の疼痛管理とカルシトニンの役割
関根拓未
1
,
紺野愼一
2
1塙厚生病院整形外科
2福島県立医科大学整形外科学講座・主任教授
pp.2662-2666
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201311164
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骨粗鬆症で「疼痛」が生じる状態とは,「脆弱性骨折を合併した場合」と「骨折後の変形が存在する場合」である。カルシトニン製剤は「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版」の中で,骨粗鬆症に起因する疼痛に対してグレードAに位置づけされている。脆弱性骨折,主に脊椎椎体骨折や大腿骨近位部骨折の治療に当たっては,これらに対する根治的治療を早期に行い,ADL(activities of daily living)を改善させることが肝要であるが,カルシトニン製剤を併用することにより,疼痛を有する期間の短縮や患者のQOL(quality of life)の改善効果も期待できる。