連載・クリニカル・パスと薬剤師(48) 計画と実践のノウ・ハウ
外来がん化学療法クリニカルパス導入の取り組み
黒川咲子
1
1仙台赤十字病院薬剤部
pp.2027-2031
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/12013082027
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
近年,がん化学療法は,がん患者の増加,医療情勢の変化や新規薬剤の開発,副作用対策の進歩などにより,入院治療から外来治療へと大きくシフトしてきている。それは,患者のquality of life(QOL)の向上にも繋がっている。一方,外来治療では限られた時間の中で患者情報を把握し,チェック項目の見落としを防ぎ,細胞毒性のある抗がん剤を安全・確実に投与しなければならない。それには,治療に関わる医師,薬剤師,看護師が患者情報を共有することが重要である。そこで,多職種共通ツールとしてクリニカルパス(以下,パス)を作成し,外来がん化学療法に導入した。パスの導入は,情報の充実と各部門のチェック機構の強化に繋がり,適切な安全管理が実施できたので報告する。