発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/12013082022
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今回,患者の服薬アドヒアランスの向上を目的として,薬歴システムへの記録内容を分析し,薬剤師と患者のコミュニケーションを促進するために役立つ情報の抽出可能性について検討した。まず,患者の生活習慣に関する記録のテキストマイニングにより,糖尿病患者の服薬中断につながるリスク要因を明らかにできることを示した。また,患者の訴える副作用に関する記録から,薬剤別の副作用発生率が算出できることを示した。添付文書だけでは分からない患者の副作用症状を,身近にかつ定量的に把握することが可能であることが分かった。薬剤師の日々の薬歴システムへの入力が,単に記録としてではなく患者理解への一助として,もっと薬剤師自身に還元されるべきであると考える。