特集2 関節リウマチ治療の新しい展開 ~JAK阻害薬の臨床導入による進歩~
序 ~JAK阻害薬はリウマチ治療にさらなる改革をもたらすことができるか~
田中良哉
1
1産業医科大学医学部第一内科学講座・教授/産業医科大学病院・副院長
pp.1973-1976
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.20837/12013081973
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
厚生労働省は2013年3月25日,トファシチニブ(製品名:ゼルヤンツ®)の製造販売を承認した。同薬は,JAK(janus kinase)阻害効果という,全く新しい作用機序を有する経口低分子量抗リウマチ薬である。多くの生物学的製剤と同様,メトトレキサートのセカンドラインとして使うことができる。本特集では,関節リウマチの薬物治療の現況を総括した上で,トファシチニブの開発経緯や臨床試験の結果,有効性および安全性(副作用対策),関節リウマチ領域の薬物治療で起こると期待されるパラダイムシフトについて解説することにより,読者の日常臨床に役立つアップデートな情報提供を目指す。