特集 実践!感染症の治療と制御
1.感染症診療の基本的考え方
青木眞
1
1感染症コンサルタント
pp.1667-1669
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201307053
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感染症診療では,4つの要素を適切に検討することが重要である。この4要素とは,〈1〉正確な感染症の存在とその重症度の認知,〈2〉問題の臓器・解剖と原因微生物の整理,〈3〉〈1〉と〈2〉に基づく適切な抗菌薬の選択・変更,〈4〉適切な抗菌薬の効果(=感染症の趨勢)判定である。この4要素を有機的に関連させながら,微生物学的な知識に加えて,鑑別診断を広範に展開しながら臨床像を分析する。盲目的に使用された抗菌薬がその後の診療に役立つことは思いの外に少なく,逆にその後の診療上大きな妨げになることが多い。