Japanese
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講座 生涯人間発達
1.生涯発達学の基本的な考え方
Introduction of Life-span Development.
上田 礼子
1
Reiko Ueda
1
1東京医科歯科大学医学部保健衛生学科
1School of Allied Health Sciences, Tokyo Medical and Dental University School of Medicine
キーワード:
時間
,
縦断的研究法
,
強靱性
Keyword:
時間
,
縦断的研究法
,
強靱性
pp.639-644
発行日 1996年7月10日
Published Date 1996/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552108147
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はじめに
生涯人間発達life-span developmentという言葉が使用されるようになったのは比較的最近のことである.人間発達は小児期・青年期のみならず,成人期においても特殊な技能や知的・情緒的発達があり,発達パラダイムの転換が必要とされることを筆者が述べたのは1980年代初頭のことである1).その後,欧米諸国を中心として,子ども時代から老年期までを視野に入れた人間発達の実証的研究成果が報告されるようになり,ようやく生涯人間発達学は定着しつつあるようである.
今回は,1)生涯人間発達という概念が生まれるようになった背景,2)類似の用語との関係(成長・発達と時間),3)独自の研究方法,4)発達の変化と安定性,5)今後の方向などの順に述べたい.
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