炎症性腸疾患-ファーストタッチから長期マネジメントまで 各種治療薬について知っておくべきこと
免疫調節薬
久松 理一
1
1杏林大学 医学部第三内科学
キーワード:
Azathioprine
,
Crohn病
,
6-Mercaptopurine
,
炎症性腸疾患
,
大腸炎-潰瘍性
,
投薬計画
,
妊娠合併症
,
白血球減少症
,
免疫抑制剤
,
ドラッグモニタリング
Keyword:
Azathioprine
,
Crohn Disease
,
Colitis, Ulcerative
,
Drug Administration Schedule
,
Leukopenia
,
Immunosuppressive Agents
,
Pregnancy Complications
,
Mercaptopurine
,
Inflammatory Bowel Diseases
,
Drug Monitoring
pp.623-627
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016019454
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IBD治療においては,主にチオプリン製剤が用いられる.免疫調節薬の効果発現は緩徐であり,寛解維持療法として使用される.即効性を期待した寛解導入には用いない.よい適応はステロイド依存性潰瘍性大腸炎である.また,Crohn病においては生物学的製剤ナイーブの患者においてinfliximabとの併用で上乗せ効果が確認されている.生物学的製剤の二次無効予防策としても用いられる.副作用としては急性期の骨髄抑制に注意する.モニタリングには臨床症状の問診,白血球,MCVが有用である.長期使用におけるリンパ腫発生のリスクが報告されている.
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