<解説>よくわかる大腸ESD/EMRガイドライン
標本の取扱いと注意点、病理学的根治度判定
八尾 隆史
1
1順天堂大学 大学院医学研究科人体病理病態学
キーワード:
Formaldehyde
,
大腸内視鏡法
,
検体取り扱い法
,
腫瘍侵入性
,
大腸腫瘍
,
血管腫瘍
,
診療ガイドライン
,
組織固定
,
組織細胞学的標本技術
,
パラフィン包埋
,
内視鏡的粘膜切除術
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Colonoscopy
,
Neoplasm Invasiveness
,
Specimen Handling
,
Colorectal Neoplasms
,
Tissue Fixation
,
Histocytological Preparation Techniques
,
Paraffin Embedding
,
Practice Guidelines as Topic
,
Vascular Neoplasms
,
Formaldehyde
pp.489-496
発行日 2015年9月20日
Published Date 2015/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2015380067
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病変の根治性を判断するためには,EMR/ESD標本の正確な病理組織診断が必須である.そのためには切除された検体の病変の観察,固定,切り出しが適切に行われなければならない.病理診断は「大腸癌取扱い規約(第8版)」に準じて行い,治癒切除の判定においては切除断端,組織型,深達度,脈管侵襲,簇出の評価がとくに重要である.ただし,種々のアーチファクトにより判定が微妙な場合や,特殊染色を利用した脈管侵襲の判定も完全なものではないので,治癒切除の判定においては病理診断の報告書の記載のみで判断するのではなく,臨床所見との整合性を考慮して最終判断することが重要である.
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