安全かつ効率的な大腸ESDを目指して
総論 大腸ESDの適応 保険適応と医学的適応の相違点
田中 信治
1
,
林 奈那
,
寺崎 元美
,
中土井 鋼一
,
西山 宗希
,
金尾 浩幸
,
岡 志郎
,
茶山 一彰
1広島大学病院 内視鏡診療科
キーワード:
診療ガイドライン
,
保険適用範囲
,
内視鏡的粘膜切除術
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
,
公的医療保険
,
側方発育腫瘍
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Practice Guidelines as Topic
,
Insurance Coverage
,
Not-For-Profit Insurance Plans
pp.7-13
発行日 2013年1月20日
Published Date 2013/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/J05332.2013133266
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大腸ESDの適応は,内視鏡的一括切除が必要な病変のうち,スネアEMRによる一括切除が困難なLST-NG,とくにpseudo-depressed type,VI型pit patternを呈する病変,SM軽度浸潤癌,大きな陥凹型腫瘍,癌が疑われる大きな隆起性病変である.ほかに,biopsyや病変の蠕動によって粘膜下層に線維化を伴う粘膜内病変,潰瘍性大腸炎などの慢性炎症を背景としたsporadicな局在腫瘍,内視鏡的切除後の局所遺残早期癌も適応となる.保険適応は,「K721-4早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術」とあるように,基本的には早期癌が適応である.説明文に「早期癌又は腺腫」と記載されているのは,術後病理診断が腺腫であった場合の対策と考えるべきであろう.
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