骨折予防のための栄養と運動
慢性腎臓病患者における運動療法
上月 正博
1
1東北大学 大学院医学系研究科機能医科学講座内部障害学分野
キーワード:
運動療法
,
患者教育
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
虚弱高齢者
,
運動耐性
,
診療報酬
,
慢性腎臓病
Keyword:
Exercise Therapy
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Patient Education as Topic
,
Frail Elderly
,
Exercise Tolerance
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.309-315
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2017043288
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慢性腎臓病(CKD)患者においては,サルコぺニア・フレイルの頻度が高い.また,CKDの病態そのものがサルコぺニア・フレイルの発症に関与している.CKD患者に対する腎臓リハビリテーション(腎臓リハ)の中核的役割を担う運動療法は,透析患者の運動耐容能改善,PEW改善,蛋白異化抑制,QOL改善などをもたらす.最近,保存期CKD患者に運動療法を行うことで腎機能が改善するという報告が相次ぎ,保存期CKD患者の透析導入を先延ばしすることができる可能性が高い.平成23年に日本腎臓リハビリテーション学会が設立され,平成28年度診療報酬改定では,腎不全期患者指導加算が設定された.今後,CKD2期以上のCKD患者や透析患者でも運動療法のエビデンスをさらに強固にして,適応拡大や増点をめざす必要がある.CKD患者における腎臓リハのさらなる発展が期待される.
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