骨折予防のための栄養と運動
骨折後の運動療法
宮腰 尚久
1
1秋田大学 大学院医学系研究科整形外科学講座
キーワード:
運動療法
,
事故防止
,
脊椎骨折
,
転倒・転落
,
EBM
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Accident Prevention
,
Accidental Falls
,
Exercise Therapy
,
Spinal Fractures
,
Evidence-Based Medicine
,
Osteoporotic Fractures
pp.301-307
発行日 2016年10月1日
Published Date 2016/10/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2017043287
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骨粗鬆症患者に生じる骨折の多くは転倒に由来する.したがって,再骨折(二次骨折)の予防には,とくに,転倒予防のための運動療法が必要である.これまでの多くのランダム化比較試験やメタアナリシスの結果から,運動療法が転倒予防に有効であることは明らかである.転倒予防のための運動療法は,骨折の予防にも有効であると考えられるが,これまでの検討は一次骨折予防に対して行われたものが多いため,二次骨折予防に対する有効性のエビデンスは乏しい.現時点での知見から,骨粗鬆症患者の二次骨折予防のために推奨できると考えられる運動は,下肢の筋力訓練,バランス訓練,背筋強化訓練である.今後は,運動療法によって骨折の連鎖を抑制するための,さらなるエビデンスの構築が必要である.
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