リハビリ・運動療法を活用した高齢腎不全患者の栄養管理
CKD患者の腎臓リハビリテーションの基礎
上月 正博
1
1東北大学 大学院医学系研究科機能医科学講座内部障害学分野
キーワード:
食事療法
,
タンパク質-エネルギー栄養障害
,
リハビリテーション
,
虚弱高齢者
,
運動耐性
,
慢性腎臓病
Keyword:
Diet Therapy
,
Protein-Energy Malnutrition
,
Rehabilitation
,
Frail Elderly
,
Exercise Tolerance
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.1481-1486
発行日 2016年11月10日
Published Date 2016/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2017062106
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慢性腎臓病(CKD)患者は,高齢化や運動不足に加えて,尿毒症物質の蓄積,代謝性アシドーシス,炎症性サイトカインなどのためフレイル・PEW(protein-energy wasting)をきたしやすい.運動耐容能の低下やフレイル・PEWは生活の質や生命予後に大きな影響を与える.腎臓リハビリテーション(腎臓リハ)は,運動療法,食事療法と水分管理,薬物療法,教育,精神・心理的サポートなどを行う,長期にわたる包括的なプログラムであり,CKD患者の筋力・筋量増加,栄養状態改善,QOL向上や生命予後改善をもたらす.さらに,保存期CKD患者の腎機能を改善させ,透析導入を先延ばしできる可能性が高い.日本腎臓リハビリテーション学会が設立され,診療報酬にも収載された.今後の腎臓リハの普及・発展が期待される.
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