ESD手技の標準化に向けて
安全なESDのコツと偶発症の対処 十二指腸ESD
田島 知明
1
,
大圃 研
,
里館 均
,
堀内 啓
,
松橋 信行
1NTT東日本関東病院 消化器内科
キーワード:
十二指腸鏡法
,
十二指腸腫瘍
,
術後合併症
,
腺癌
,
腹腔鏡法
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Adenocarcinoma
,
Duodenoscopy
,
Duodenal Neoplasms
,
Laparoscopy
,
Postoperative Complications
pp.423-431
発行日 2017年3月20日
Published Date 2017/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017217828
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表在性非乳頭部十二指腸腫瘍(superficial nonampullary duodenal tumor;SNADT)に対するESDは技術的困難性や高率に発生する重篤な偶発症の問題もあり,他の消化管ESDとは一線を画する治療とされ,限られた先進的施設でのみ行われているのが現状である.しかし低侵襲治療という観点でESDは外科治療と比し患者のメリットは多大であることも事実である.今後,十二指腸ESDを安全かつ確実に行い標準化をはかるには,内視鏡医の技術向上とさまざまな手技の工夫,機器開発などが求められる.また,最近では腹腔鏡・内視鏡合同胃局所切除(laparoscopy endoscopy cooperative surgery;LECS)を応用した手法も多く報告されており,治療を考えるうえでは外科医との十分な連携・バックアップ体制を整備しておくことも不可欠である.
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