十二指腸腫瘍性病変に対する診療の進歩
治療戦略 私たちはこうしている 十二指腸腫瘍(非乳頭)に対するESDの実際
落合 康利
1
,
飽本 哲兵
,
木下 聡
,
相良 誠二
,
藤本 愛
,
後藤 修
,
西澤 俊宏
,
浦岡 俊夫
,
矢作 直久
1慶応義塾大学 医学部腫瘍センター低侵襲療法研究開発部門
キーワード:
十二指腸鏡法
,
十二指腸腫瘍
,
術後合併症
,
術前診断
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
,
外科用固定用品
,
スネア
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Duodenoscopy
,
Duodenal Neoplasms
,
Postoperative Complications
,
Surgical Fixation Devices
pp.1625-1630
発行日 2014年10月20日
Published Date 2014/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015053663
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従来,十二指腸腫瘍の発生はまれであるといわれてきたが,近年になり内視鏡技術の向上および機器開発の進歩によって徐々に報告がみられるようになってきた.現時点では十分な症例集積がなく,明確な治療方針が定まっていない.しかし,外科手術となると患者負担の大きな術式となることがあるため,非浸潤癌や腺腫に関してはより低侵襲な治療が求められている.一方で,十二指腸ESDはその技術的困難性および偶発症の問題から標準化にはハードルがあるといわざるをえない.安全・確実な内視鏡治療を提供するためにはさらなる技術向上および機器開発が必要であることはもちろん,経験豊富な先進施設において適切に治療を行うことが必要である.
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