ESD手技の標準化に向けて
安全なESDのコツと偶発症の対処 食道ESD Hookナイフを用いた食道ESD
平澤 大
1
,
橋本 林太郎
,
田中 一平
,
山岡 肇
,
松田 知己
,
中堀 昌人
,
長南 明道
1仙台厚生病院 消化器内科
キーワード:
術後合併症
,
食道鏡法
,
食道腫瘍
,
電気手術
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Electrosurgery
,
Esophageal Neoplasms
,
Esophagoscopy
,
Postoperative Complications
pp.393-400
発行日 2017年3月20日
Published Date 2017/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017217824
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安全なESDを行うためには,良好な視野を確保し視認下に処置を遂行することが重要である.食道は管腔が非常に狭いため,視野確保がもともと困難なうえに,出血をきたすと容易に視野不良となる.このような障害を克服するために,術前から十分な治療戦略を練ることが必要である.Hookナイフは先端が直角に曲がったナイフである.その形状を利用して,視認下に粘膜や粘膜下層の組織を把持し,固有筋層から遠ざかる方向に切開・剥離操作を行うことが可能である.把持できるデバイスであるため,血管に対して十分な凝固処置が可能であり,また狭い管腔でも切開・剥離が可能である.本稿では,食道ESDを行うに当たっての治療戦略とHookナイフの使用法の実際を解説する.
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