ESD手技の標準化に向けて
安全なESDのコツと偶発症の対処 胃ESD ITナイフを用いた手技の工夫
野中 哲
1
,
小田 一郎
,
阿部 清一郎
,
鈴木 晴久
,
吉永 繁高
,
斎藤 豊
1国立がん研究センター中央病院 内視鏡科
キーワード:
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
術後合併症
,
消化管出血
,
電気手術
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Electrosurgery
,
Gastroscopy
,
Gastrointestinal Hemorrhage
,
Postoperative Complications
,
Stomach Neoplasms
pp.409-416
発行日 2017年3月20日
Published Date 2017/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017217826
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ESDという治療手技のなかでもっとも歴史が長く,すでに胃ESDは一般化したといってもよいと思われる.しかしながら,体部大彎・穹窿部病変などの困難部位における胃ESDは未だ先進施設やエキスパートでないと完遂することは難しいことがある.また,胃ESDは出血との戦いであり,いかに出血を良好に制御できるかが手技時間短縮のためには重要である.筆者らは体部病変の胃ESDにおいて,先端系ナイフの切除戦略とITナイフの戦略を組み合わせた近位側アプローチ法を適用している.また,近年ではとくに大彎病変においてはトラクション法がきわめて有用であることが知られており,これらを組み合わせることで,質の高いESDを行うことができる.
Copyright © 2017, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.