特集 全身症状を伴う皮膚疾患(2)
臨床例
潰瘍性大腸炎治療の自己中断により発症した壊疽性膿皮症
大沼 毅紘
1
,
長田 厚
,
塚本 克彦
,
小嶋 裕一郎
,
相川 恵子
1山梨県立中央病院 皮膚科
キーワード:
Prednisolone
,
Sweet症候群
,
酸化亜鉛
,
大腸炎-潰瘍性
,
多剤併用療法
,
経口投与
,
経皮投与
,
医療中止患者
,
膿皮症-壊疽性
,
Mesalazine
,
ノンコンプライアンス
,
Betamethasone 17-Valerate-Gentamicin
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Administration, Oral
,
Colitis, Ulcerative
,
Drug Therapy, Combination
,
Prednisolone
,
Patient Compliance
,
Patient Dropouts
,
Zinc Oxide
,
Sweet Syndrome
,
Pyoderma Gangrenosum
,
Mesalamine
pp.877-880
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2014082400
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<症例のポイント>壊疽性膿皮症に潰瘍性大腸炎が合併する頻度は10~15%であるが、両者の病勢は一致するという報告と一致しないという報告がある。自験例は潰瘍性大腸炎の治療のため内科で定期的にフォローされていたが、治療薬の自己中断により潰瘍性大腸炎の急激な悪化とともに全身に壊疽性膿皮症が出現した。潰瘍性大腸炎の治療再開により、両疾患とも改善した。近年、TNF-αやIL-1βにより誘導されるIL-6、IL-8等のサイトカインが壊疽性膿皮症の病因に関与するとの報告がある。自験例でも、TNF-α、IL-6の値は潰瘍性大腸炎、壊疽性膿皮症の病勢と一致していた。
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