IBD治療のcritical point-私ならこうする
IBDの治療薬・治療方針
加藤 順
1
1和歌山県立医科大学 第二内科
キーワード:
Crohn病
,
Prednisolone
,
大腸炎-潰瘍性
,
Mesalazine
,
Infliximab
,
Adalimumab
Keyword:
Infliximab
,
Adalimumab
,
Crohn Disease
,
Colitis, Ulcerative
,
Prednisolone
,
Mesalamine
pp.615-620
発行日 2016年5月20日
Published Date 2016/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016299257
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炎症性腸疾患にはさまざまな治療法・治療薬が使用されるが,未だ根治させうるような完全な治療法は存在しない.したがって,各治療法の長所・短所をよく知る必要がある.5-アミノサリチル酸製剤は潰瘍性大腸炎(UC)に対する基準薬であり,時間依存型放出製剤とpH依存型放出製剤がある.ステロイドはUC,クローン病(CD)ともに有効であるが,あくまで寛解導入療法の位置づけである.抗TNFα抗体製剤はCDに対しては非常に有効であるが,UCでは反応しない症例もある.そのほか血球成分除去療法やカルシニューリン阻害薬もUCの治療に使われ,CDでは栄養療法も有用である.両疾患とも維持療法にチオプリン製剤は有効である.また,手術の適応を適切に考慮することも重要である.
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