急性膵炎-診療ガイドラインの改訂を受けて
膵局所合併症 病態・治療
佐田 尚宏
1
1自治医科大学 消化器・一般外科
キーワード:
感染
,
膵偽嚢胞
,
膵炎
,
デブリードマン
,
診療ガイドライン
,
腹腔ドレナージ
,
Walled-Off Necrosis
Keyword:
Debridement
,
Infection
,
Pancreatic Pseudocyst
,
Pancreatitis
,
Practice Guidelines as Topic
pp.557-562
発行日 2016年4月20日
Published Date 2016/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016251540
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1992年に作成されたAtlanta分類が2012年に改訂され,急性膵炎のterminologyが大きく変更された.それに伴い2013年にIAP/APA guidelineが,2015年に本邦の急性膵炎診療ガイドラインが改定された.改訂Atlanta分類では,膵局所合併症の分類法が変更され,急性膵周囲液体貯留,急性壊死性貯留,膵仮性嚢胞,被包化壊死の4種類の用語が定義された.治療の対象になる膵局所合併症はほぼ感染合併例に限定され,発症4週以降のstep?up approach法が推奨される.2000年以降報告されている低侵襲治療の奏効率は高いが,致命的な合併症も起こりうるリスクの高い手技であり,実施には十分な経験と医療安全に対する配慮が必要である.
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