カプセル内視鏡の現況と最新動向
カプセル内視鏡の意義と役割 消化管原発リンパ腫の診断・経過観察
奥原 禎久
1
,
丸山 康弘
1国立病院機構まつもと医療センター松本病院 消化器内科
キーワード:
回腸腫瘍
,
空腸腫瘍
,
十二指腸腫瘍
,
リンパ腫-濾胞性
,
小腸腫瘍
,
カプセル内視鏡法
,
ダブルバルーン小腸内視鏡法
Keyword:
Duodenal Neoplasms
,
Ileal Neoplasms
,
Lymphoma, Follicular
,
Jejunal Neoplasms
,
Capsule Endoscopy
,
Double-Balloon Enteroscopy
pp.1621-1627
発行日 2015年11月20日
Published Date 2015/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016118516
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
消化管原発リンパ腫は小腸に病変を認めることが多い.とくに消化管原発濾胞性リンパ腫(follicular lymphoma of the gastrointestinal tract;FLGI)は,小腸に病変を認めることが多く,ダブルバルーン内視鏡(DBE)やカプセル内視鏡(CE)が施行されることが多い.当院で治療前に小腸の評価が可能であったFLGI症例に対して,CEの診断能につき検討するとともに,経過観察におけるCEの役割につき検討した.CEは小腸での検出率は高く,小腸病変に対する診断には有用であるが,CEの施行が困難な症例,組織学的gradeが高い可能性のある症例,潰瘍形成や粗大隆起などFLGIとしては典型的な白色顆粒所見とは異なる所見を認める症例に対してはDBEの併用が望ましい.また,経過観察においては患者負担の少ないCEの施行は,FLGIの増悪や再発に有用と考える.
Copyright © 2015, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.