大腸LST(側方発育型腫瘍)の新展開
LSTの分類とその特徴
高林 馨
1
,
浦岡 俊夫
,
加藤 元彦
,
落合 康利
,
矢作 直久
1国立病院機構東京医療センター 消化器科
キーワード:
腫瘍侵入性
,
分類
,
側方発育腫瘍
,
癌取扱い規約
Keyword:
Classification
,
Neoplasm Invasiveness
pp.1149-1154
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015338890
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LSTは「腫瘍径10mm以上の上方向に比較して側方向への発育傾向が極端に強い丈の低い隆起性病変」と定義されており,その形態から顆粒型と非顆粒型に大別される.また,前者は顆粒均一型と結節混在型に,後者は平坦隆起型と偽陥凹型に亜分類される.顆粒均一型はSM癌がほとんどないとされているが,結節混在型は結節の部分がSM浸潤している可能性が高く,腫瘍径が40mmを超えるとSM癌の頻度が高くなる.一方,平坦隆起型も30mmを超えるとSM浸潤の頻度が高くなるが,偽陥凹型はLSTのなかでもっともSM浸潤傾向が高いと報告されており,腫瘍径が20mmを超えると高頻度にSM浸潤を認める特徴をもつ.LSTの亜分類は生物学的特徴を反映したものと考えられる.
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