大腸LST(側方発育型腫瘍)の新展開
診断 LSTの深達度診断 EUS診断
清水 誠治
1
,
吉田 直久
,
富岡 秀夫
,
上島 浩一
,
福田 亘
,
横溝 千尋
1JR大阪鉄道病院 消化器内科
キーワード:
腫瘍進行度
,
腫瘍侵入性
,
検査予測値
,
超音波内視鏡検査
,
側方発育腫瘍
Keyword:
Neoplasm Staging
,
Neoplasm Invasiveness
,
Predictive Value of Tests
,
Endosonography
pp.1193-1198
発行日 2015年7月20日
Published Date 2015/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015338895
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大腸側方発育型腫瘍(LST)におけるEUSの深達度診断の意義について述べた.LST自験例68例で20MHz細径超音波プローブ(MUSP)を用いて検査を行った.症例の内訳は顆粒型42病変(顆粒均一型11病変,結節混在型31病変),非顆粒型26病変である.深達度をSM軽度浸潤以浅とSM高度浸潤以深に分け,EUS診断と組織診断が一致したものを正診とした.MUSPによる深達度正診率は全体で76.5%であり,正診できなかった原因はすべて描出不良(超音波減衰,貯水不能,垂直断層像描出不能)であった.顆粒均一型では正診率が高いが,SM癌は含まれておらず,EUSは基本的に不要と考えられた.LSTはタイプにより病変の発生部位や浸潤様式が異なっており,EUSの必要性,難易度を考慮して施行する必要がある.
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