肝細胞癌update 2012
治療 最新の肝動脈塞栓療法
南 康範
1
,
上嶋 一臣
,
工藤 正俊
1近畿大学 消化器内科
キーワード:
肝細胞癌
,
抗腫瘍剤
,
治療成績
,
肝動脈塞栓術
,
Sorafenib
,
分子標的治療
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Treatment Outcome
,
Molecular Targeted Therapy
,
Sorafenib
pp.178-182
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012133346
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以前は肝動脈塞栓療法の効果について否定的意見が多勢であったが、ランダム化比較試験(RCT)によって肝動脈塞栓療法は無治療群と比べて有意に生命予後の延長に寄与したと報告されたことにより、現在では肝動脈塞栓療法は世界中で多発肝癌治療の重要な役割を担っている。一方で、study of heart and renal protection(SHARP)trialによるsorafenibの治療成績はそれまでの進行肝細胞癌の治療のあり方を大きくかえた。肝動注療法も有用であるとする報告はあるものの、sorafenibを対象としてその有用性と安全性を証明するためにsorafenib in combination with low-dose fluorouracil/cisplatin(FP)international infusion chemotherapy(SILIUS)trialが進行中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2012