胃癌に対するESD/EMRガイドライン-正しい理解・運用のために
胃ESD・EMRの適応拡大を目指した臨床試験 未分化型に対する前向き試験 JCOG1009/1010-2cm以下の未分化型、T1a、UL(-)病変
滝沢 耕平
1
,
蓮池 典明
,
小野 裕之
,
寺島 雅典
1静岡県立静岡がんセンター 内視鏡科
キーワード:
胃鏡法
,
胃腫瘍
,
生存率
,
第II相試験
,
多施設共同研究
,
未分化癌
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Carcinoma
,
Gastroscopy
,
Stomach Neoplasms
,
Clinical Trials, Phase II as Topic
,
Multicenter Studies as Topic
,
Survival Rate
pp.683-690
発行日 2015年5月20日
Published Date 2015/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015257342
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すでに多くの施設において未分化型適応拡大病変に対してもESDが日常的に行われている.しかし2014年改訂の「胃癌治療ガイドライン第4版」においても,エビデンスが不十分であることからあくまでも臨床研究として行うべきと明記されており,現在,多施設共同前向きの臨床試験が行われている.適応拡大病変に対する内視鏡的治療は,現時点ではあくまでも試験治療という認識で,臨床試験に準じて行われるべきである.また,3cm以下のUL(+)の分化型pT1aで未分化型成分を有するもの"に関しては,多施設調査の結果,リンパ節転移リスクが限りなく低く(0/370),同ガイドラインからは治癒切除として取り扱うこととなった.
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