消化器診療-30年と今後の展望
胆膵領域の変遷と展望 膵
下瀬川 徹
1
1東北大学 大学院医学系研究科消化器病態学分野
キーワード:
Steroids
,
急性疾患
,
抗炎症剤
,
自己免疫疾患
,
膵炎
,
膵臓腫瘍
,
近代医学史
,
膵炎-慢性
Keyword:
Acute Disease
,
Anti-Inflammatory Agents
,
Autoimmune Diseases
,
Pancreatitis
,
Pancreatic Neoplasms
,
Steroids
,
Pancreatitis, Chronic
,
History, Modern 1601-
pp.77-83
発行日 2014年12月20日
Published Date 2014/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015108250
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代表的な四つの膵疾患を取り上げ,過去30年間の変遷と今後の展望について述べた.本邦では,急性膵炎の患者数が急速に増加しているが,重症例の致命率は改善してきた.アトランタ分類の改訂により診療方針に新たな展開がみられる.慢性膵炎は遺伝性膵炎の原因遺伝子の発見をきっかけに,発症機序や早期病態に光が当てられるようになった.自己免疫性膵炎は本邦から提唱された疾患概念であり,国際コンセンサス診断基準の提唱により病態解析,診療方針について世界的な展開が期待される.本邦では膵癌患者が急増している.早期発見のためのスクリーニング法の開発,画期的な治療薬の開発など課題は多い.
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