ESD手技の標準化に向けて
ESD後の粘膜縫縮
飽本 哲兵
1
,
後藤 修
,
佐々木 基
,
西澤 俊宏
,
矢作 直久
1慶応義塾大学 医学部腫瘍センター低侵襲療法研究開発部門
キーワード:
術後合併症
,
消化管出血
,
腸穿孔
,
消化器系内視鏡法
,
縫合法
,
治療成績
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
,
外科用固定用品
Keyword:
Endoscopic Mucosal Resection
,
Gastrointestinal Hemorrhage
,
Intestinal Perforation
,
Postoperative Complications
,
Suture Techniques
,
Endoscopy, Digestive System
,
Treatment Outcome
,
Surgical Fixation Devices
pp.465-471
発行日 2017年3月20日
Published Date 2017/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2017217833
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ESDが広く普及する一方で,術後出血や遅発性穿孔といった偶発症を完全に克服するには至っていない.病変切除後の粘膜を縫縮することで術後偶発症を低減できるかもしれないという期待のもと,現在まで多くの粘膜縫縮手技が考案されている.止血クリップのみを用いた縫縮法,止血クリップに他のデバイスを併用した縫縮法,針と糸で内視鏡的に縫合する方法などが考案され,それぞれの特徴を生かした臨床応用が報告されている.近年では抗血栓薬服用者の増加による術後出血の増加も危惧されており,簡便で確実な縫縮法の確立および有効性に関するエビデンスの構築に向けてさらなる研究が望まれるところである.
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