抗血栓薬と消化器内視鏡の新しいガイドライン-正しい理解・適切な運用のために
抗血栓薬関連消化管障害 病態・診療の要点・予防策 小腸粘膜傷害
竹内 利寿
1
,
梅垣 英次
,
太田 和寛
,
原田 智
,
江戸川 祥子
,
能田 貞治
,
倉本 貴典
,
井上 拓也
,
樋口 和秀
1大阪医科大学 第二内科
キーワード:
Aspirin
,
抗細菌剤
,
腸粘膜
,
Misoprostol
,
Proton Pump Inhibitors
,
小腸疾患
Keyword:
Aspirin
,
Anti-Bacterial Agents
,
Intestinal Mucosa
,
Misoprostol
,
Proton Pump Inhibitors
pp.69-75
発行日 2013年12月20日
Published Date 2013/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014087315
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
抗血栓薬服用者に発生する粘膜傷害は,小腸においてはカプセル内視鏡やバルーン内視鏡などのモダリティが開発されてからあまり時間が経過していないこともあり,不明な点が多い.そのため抗血栓薬にもさまざまな種類があるが,それぞれ個々の薬剤に対しての検討はまだまだ不十分である.そのなかで,低用量アスピリンにおいては小腸粘膜傷害を起こす機序は他の非アスピリンNSAIDsと同様であると考えられており,またカプセル内視鏡を用いた種々の臨床試験の結果から,徐々にその知見も集積されつつある.低用量アスピリンによる小腸粘膜傷害発生のメカニズム,頻度,臨床像から,今後,小腸を含めた全消化管をどのようなstrategyで守るべきかを述べる.
Copyright © 2013, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.