肥満と消化器疾患
肥満症とがん
高橋 宏和
1
,
内山 詩織
,
山田 英司
,
大久保 秀則
,
日暮 琢磨
,
酒井 英嗣
,
遠藤 宏樹
,
中島 淳
1横浜市立大学附属病院 消化器内科
キーワード:
Insulin
,
インスリン抵抗性
,
大腸腫瘍
,
腸
,
Leptin
,
肥満症
,
Adiponectin
,
腸内細菌叢
Keyword:
Gastrointestinal Microbiome
,
Insulin Resistance
,
Intestines
,
Insulin
,
Obesity, Morbid
,
Colorectal Neoplasms
,
Leptin
,
Adiponectin
pp.1595-1600
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2014025309
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
がんは日本人の死因の1/3を占めるが,肥満症とがんの関わりが近年重要視されている.肥満症ががんのリスクを上げる要因として,インスリン,インスリン様成長因子-1(IGF-1),レプチンなどがあり,メカニズムの解析が進んでいる.PI3K/Aktシグナル経路は肥満症によるインスリン,IGF-1,レプチンなどにより活性化され,治療標的になりうることが明らかにされている.adenosine monophosphate(AMP)キナーゼやmammalian target-of-rapamycin(mTOR)はエネルギー消費をコントロールし生存に働くメカニズムであるが,肥満症では腫瘍形成への関与が示唆されている.腸内細菌や身体運動もがんの発生や進展に関与する可能性があり,これらに対する検討が今後期待される.
Copyright © 2013, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.