心不全予防 その最前線を探る
基礎疾患別の予防的介入を探る メタボリックシンドローム
大橋 浩二
1
,
船橋 徹
1りんくう総合医療センター市立泉佐野病院 内科
キーワード:
疾患モデル(動物)
,
心拡大
,
内分泌系疾患
,
Leptin
,
心室リモデリング
,
メタボリックシンドローム
,
Adipokines
,
Adiponectin
Keyword:
Disease Models, Animal
,
Endocrine System Diseases
,
Cardiomegaly
,
Leptin
,
Ventricular Remodeling
,
Metabolic Syndrome
,
Adiponectin
,
Adipokines
pp.436-439
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007177250
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メタボリックシンドロームを呈する肥満者は、心肥大から心拡張障害を起こすことが報告されている。最近になり、メタボリックシンドロームの病態においてアディポサイトカインの重要性が次々と明らかになってきている。アディポネクチン欠損マウスは、大動脈縮窄により野生型マウスに比べて著明な心肥大をきたし、冠動脈左前下行枝虚血再還流モデルにおいては梗塞サイズの拡大をきたした。すなわちメタボリックシンドロームにおける心肥大、心筋梗塞後のリモデリングに低アディポネクチン血症が関与する可能性が強く示唆され、今後アディポネクチンを含めたアディポサイトカインの心臓での作用を明らかにすることでメタボリックシンドロームの総合的な治療を切り開くことが期待される。
©Nankodo Co., Ltd., 2007