肝移植-現状と展望
生体肝移植 生体肝移植ドナーをめぐる問題
山敷 宣代
1
,
菅原 寧彦
,
長谷川 潔
,
野尻 佳代
,
小池 和彦
,
國土 典宏
1国際医療福祉大学山王メディカルセンター 消化器内科
キーワード:
肝臓移植
,
死亡
,
術後合併症
,
生活の質
,
リビングドナー
,
臓器と組織の採取
Keyword:
Death
,
Postoperative Complications
,
Quality of Life
,
Liver Transplantation
,
Living Donors
,
Tissue and Organ Harvesting
pp.1249-1255
発行日 2013年7月20日
Published Date 2013/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013319988
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安全な生体肝移植ドナー手術は,肝胆膵外科領域および移植外科領域の叡智のうえに成り立つ.日本では脳死肝移植件数が限られているため,肝移植を希望する患者の90%が生体肝移植により恩恵を受けている.一方で,ドナーをめぐっては,合併症や死亡の報告などの医学的な問題のほかに,倫理的,心理社会的な問題も生じうる.さまざまな問題に対応するためには,外科医のみならず移植コーディネーターや内科医,精神科医などによるチーム医療が不可欠である.本稿では,生体肝移植の現状と合併症および倫理的・心理社会的な問題点について述べ,それらに対処するためのドナー評価手順についても言及する.
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