IBDと合併症
腸管外合併症 関節疾患 腸炎性関節炎(enteropathic arthritis)
小竹 茂
1
,
南家 由紀
1東京女子医科大学附属膠原病リウマチ・痛風センター 内科
キーワード:
Crohn病
,
関節炎
,
MRI
,
脊椎炎-強直性
,
腸炎
,
仙腸関節
,
大腸炎-潰瘍性
,
X線CT
,
関節痛
,
仙腸関節炎
Keyword:
Arthritis
,
Crohn Disease
,
Colitis, Ulcerative
,
Enterocolitis
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Spondylitis, Ankylosing
,
Sacroiliac Joint
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Arthralgia
,
Sacroiliitis
pp.585-591
発行日 2013年4月20日
Published Date 2013/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013223229
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腸炎性関節炎(EA)は炎症性腸疾患(IBD)に伴う関節炎である.臨床で見逃されやすい脊椎関節炎のなかでも,臨床医にもっとも認識されていない関節炎かもしれない.わが国のIBDの患者数は13万人を超え,年6,500人増加している.わが国のIBDの関節炎合併は約10%とするとEA患者は約1.3万人となり,しかも増加傾向にあると推測される.IBDには末梢性および軸性(脊椎および仙腸関節)の関節炎を合併することがある.仙腸関節炎は注意深い問診と診察(仙腸関節刺激試験)を行うことが重要である.診断困難な脊椎関節炎では腸管の検査を行う.EAは各専門診療科の境界に位置し,消化器科はもとより整形外科あるいはリウマチ専門医にすら認識が薄い疾患である.まずは,EAを十分理解し,疑うことから診断に迫ることができる.
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