IBDと合併症
腸管外合併症 眼疾患
安村 玲子
1
,
水木 信久
1横浜市立大学 医学部眼科学教室
キーワード:
Behcet症候群
,
Crohn病
,
角膜炎
,
強膜炎
,
鑑別診断
,
生物学的製剤
,
大腸炎-潰瘍性
,
ブドウ膜炎
Keyword:
Behcet Syndrome
,
Biological Products
,
Crohn Disease
,
Diagnosis, Differential
,
Colitis, Ulcerative
,
Keratitis
,
Uveitis
,
Scleritis
pp.593-598
発行日 2013年4月20日
Published Date 2013/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013223230
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炎症性腸疾患である潰瘍性大腸炎で約4%,クローン病で約6.3%に眼合併症が発症するといわれている.眼症状は一般に虹彩毛様体炎であり,眼底にまで炎症が波及することは少ない.虹彩毛様体炎は充血,霧視,眼痛などの自覚症状があるが,半数近くで自覚症状を欠くとの報告もあり,その間にぶどう膜炎が長期化すると,虹彩後癒着や,続発緑内障による視野欠損など,不可逆的な障害を残すことになる.また,副腎皮質ステロイド薬の全身投与による白内障,緑内障など,消化管病変に対する治療により眼合併症を発症することがある.そのため原疾患の診断がついた時点ですみやかに眼科医に紹介をして,定期的に経過を観察する必要がある.
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