消化器癌化学療法-新たなエビデンスを求めて
胆道癌に対する全身化学療法の展望
大川 伸一
1
1神奈川県立がんセンター 消化器内科
キーワード:
抗腫瘍剤
,
腫瘍多剤併用療法
,
胆道腫瘍
,
臨床試験
,
アルゴリズム
,
TS-1
,
GC Protocol (Gemcitabine-Cisplatin)
Keyword:
Algorithms
,
Antineoplastic Agents
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Biliary Tract Neoplasms
,
Clinical Trials as Topic
pp.317-322
発行日 2013年2月20日
Published Date 2013/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013179661
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胆道癌の化学療法は長い間,大規模な臨床研究が行われず標準治療が存在しなかったが,最近,英国で行われた大規模比較試験および日本において同レジメンで行われた試験の結果,ゲムシタビン+シスプラチン併用療法が採択され普及してきている.しかし,PS(performance status)が良好でない例や合併症のある例にはゲムシタビン単独療法あるいはS-1単独療法が行われる.二次化学療法にはまだエビデンスがなく,ゲムシタビンが一次療法に用いられた場合はS-1療法が行われる.さらに治療法の開発を目的として新たな臨床試験も予定されている.また,術後補助化学療法にはまだエビデンスがなく,現在行われている試験の結果を待ちたい.
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